同時進行に罪悪感がある人へ——コミットメントの心理学

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同時進行に罪悪感がある人へ コミットメントの心理学 アイキャッチ|婚活ラボ

結論からお伝えします。マッチングアプリで複数人と同時にやり取りするのは、婚活男女の9割以上が実践している一般的な行動です。それでも「不誠実なのでは」という罪悪感を抱き、疲れてしまう人は少なくありません。実はこの罪悪感、あなたが不誠実だからではなく、誠実でありたいと願う心が生み出す自然な反応です。この記事では、心理学の研究をもとに、同時進行の罪悪感の正体と、後ろめたさを前向きな行動に変える方法を解説します。

目次

なぜ「同時進行」に罪悪感を覚えるのか

同時進行に罪悪感を覚える理由 認知的不協和インフォグラフィック|婚活ラボ

結論:罪悪感は、理想の自分と実際の行動のズレが生む不快感です。

心理学者レオン・フェスティンガーは1957年、「認知的不協和理論」を提唱しました。人は矛盾する2つの認知を同時に抱えると、不快感を覚えるという理論です。「相手に誠実に向き合いたい」という自己イメージと、実際の行動が食い違うことがあります。「複数人とやり取りしている」という事実とのズレが、この不協和を生みます。罪悪感の正体は、まさにこのズレへの反応なのです。

「浮気」のイメージと婚活の現実が混同されやすい

恋愛関係における複数人との並行的な関わりは、交際中であれば不誠実な行為です。しかし婚活初期の段階は、まだ交際を約束していない「比較検討の期間」にあたります。この違いを意識せず、恋人関係の倫理観をそのまま当てはめてしまうと、必要以上の罪悪感が生まれます。

相手も同時進行している可能性を見落としがち

婚活マッチングアプリを使う男女の多くが、複数人と同時にやり取りしているという調査結果があります。自分だけが後ろめたいことをしていると思い込みやすいのですが、実際はお互い様の状態であることがほとんどです。

その罪悪感、実は不誠実の証拠ではない

罪悪感は不誠実の証拠ではない インフォグラフィック|婚活ラボ

結論:罪悪感を抱けること自体が、相手を大切に思う気持ちの表れです。

心理学者ロイ・バウマイスターらは1994年、学術誌「Psychological Bulletin」に論文を発表しました。その中で罪悪感の機能を分析しています。罪悪感は単なる苦痛な感情ではありません。相手を大切に扱う動機づけとなり、対人関係を良好に保つための適応的な感情だと結論づけています。罪悪感をまったく抱かない人より、抱ける人のほうが、相手への配慮を欠かさない傾向にあるのです。

罪悪感がゼロの人こそ注意が必要

バウマイスターらの研究によれば、罪悪感は相手との関係を修復・維持しようとする働きを持ちます。複数人とやり取りしながらも「相手に失礼のないように」と気を配れているなら、その罪悪感は健全に機能しています。

罪悪感と自己否定を切り分ける

「同時進行している自分はひどい人間だ」と自己否定にまで広げてしまうと、婚活そのものへの意欲が下がります。罪悪感は行動への気づきとして受け止め、人格への評価とは切り分けることが大切です。

心理学的に見て「同時進行」は不誠実なのか

投資モデルで見る同時進行 インフォグラフィック|婚活ラボ

結論:交際前の同時進行は、コミットメントを見極める合理的な過程です。

心理学者キャリル・ラスバルトは1980年、「投資モデル」という理論を発表しました。学術誌「Journal of Experimental Social Psychology」に掲載された研究です。恋愛関係へのコミットメントは、満足度・投資量・代替の質という3つの要素で決まるという理論です。ここでいう「代替の質」とは、今の関係以外にどんな選択肢があるかという評価を指します。婚活における同時進行は、まさにこの「代替の質」を見極めるプロセスにあたります。

コミットメントの前に比較するのは自然な過程

ラスバルトの理論では、コミットメントは満足度と投資量が十分に高まったときに強まります。加えて、他の選択肢の魅力が相対的に下がることも条件です。交際を約束する前の段階で複数の相手を比較するのは、この過程を経ているにすぎません。

不誠実になるのは「約束を破ったとき」

問題になるのは、交際を約束したにもかかわらず並行して他の人ともやり取りを続ける場合です。「まだ交際を約束していない段階」と「交際を約束した後」を明確に区別しましょう。罪悪感を抱くべき場面とそうでない場面の線引きができます。

罪悪感を「行動」に変える3つの工夫

罪悪感を行動に変える3つの工夫インフォグラフィック|婚活ラボ

結論:罪悪感を抱えたまま止まるより、相手への誠実な対応に変換しましょう。

今日からできること
罪悪感を誠実な行動に変える3つの工夫
  • 複数人とのやり取りでも、1人ずつに向き合う時間を意識的に確保する
  • 気持ちが固まらないまま曖昧な返事を続けず、進展のペースを相手に伝える
  • 交際を約束するタイミングでは、他の相手とのやり取りを整理してから伝える

罪悪感の正体が「誠実さへの気づき」だとわかれば、次にすべきことは自然と見えてきます。相手を放置せず、返信の頻度やペースに気を配ること。これだけで、同時進行に対する後ろめたさはかなり和らぎます。

「保留」より「ペースを伝える」ほうが誠実

返信を先延ばしにして曖昧なまま止めるより、一言添えるほうが誠実です。「他の方ともやり取り中のため、お返事に時間をいただくことがあります」と伝えてみましょう。

気持ちが固まったら、早めに区切りをつける

1人に気持ちが傾いた時点で同時進行を続けると、罪悪感はむしろ強くなります。気持ちが固まった段階で、他の相手にはやり取りの終了を丁寧に伝えることが、誠実さを保つ最善の行動です。

「そろそろ一本化すべき」と感じるタイミング

一本化すべきタイミングの見極め方インフォグラフィック|婚活ラボ

結論:満足度と投資量が高まったサインを見逃さないことが大切です。

ラスバルトの投資モデルに当てはめると、一本化のタイミングが見えてきます。1人との関係の満足度が高まり、他の相手への関心が自然と薄れたときです。無理に決断を急ぐ必要はありませんが、次のようなサインが重なったら、絞り込みを検討する時期といえます。

会う前から次の予定を考えている

特定の相手とのやり取りで、次に会う日を自分から考え始めているなら、その関係への投資量が高まっているサインです。

他の相手への返信が義務的になっている

他の相手への返信が「こなす作業」のように感じ始めたら、代替の質という評価軸で、その相手の優先順位が下がっている状態です。

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よくある質問

Q. 同時進行していることを相手に伝えるべきですか?

A. 交際を約束する前の段階であれば、無理に伝える必要はありません。ただし相手から聞かれた場合にはぐらかすと、後で不信感につながります。誠実に答える準備をしておくと安心です。

Q. 罪悪感が強すぎて、婚活自体がつらくなってきました

A. 罪悪感を抱え込みすぎると、婚活への意欲そのものが下がってしまいます。1人で複数人と向き合う負担が大きいと感じたら、比較検討を専門家に任せられる結婚相談所という選択肢も検討してみてください。

まとめ

マッチングアプリでの同時進行に罪悪感を抱くのは、あなたが不誠実だからではありません。誠実でありたいという気持ちが、行動とのズレに反応している証拠です。交際前の比較検討は、コミットメントを見極める自然な過程であり、問題になるのは約束を破ったときだけです。罪悪感を自己否定に広げず、相手への配慮という行動に変えていきましょう。1人に気持ちが固まったら、早めに区切りをつけることが、自分にも相手にも誠実な選択になります。

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