結論からお伝えします。婚活で「いい人がいない」と感じるとき、それは出会いの少なさが原因とは限りません。心理学的には、悪い記憶ほど強く残り、直近に会った人の印象だけで全体を判断してしまう仕組みが働いていることがあります。この記事では、なぜ「いい人がいない」という感覚が生まれやすいのかを、調査データと心理学の研究から解説します。そのうえで、その思い込みからどう抜け出せばよいのかもお伝えします。
なぜ「出会いはあるのに、いい人がいない」と感じるのか?

結論として、出会いの機会自体は、意外と多くの人にあります。
婚活マッチングサービスの調査で見えた実態
婚活マッチングサービスのオミカレは2024年8月、自社の会員1,137人を対象に出会いに関する調査を行いました。日常生活の中で異性と知り合う機会があるかを尋ねたところ、機会自体はあると答えた人が多数を占めました。
しかし、その中で「好みの異性がいない」と感じている人も多く、男性では6割以上、女性でも3割から4割程度にのぼりました。出会いの機会と、心から「いい人」と思える出会いの間には、意外と大きな差があるようです。
「出会いがない」のではなく「気づいていない」だけかもしれない
出会いの機会があっても、心の中で「いい人はいない」と決めつけていると、目の前の人の良さに気づきにくくなります。まず疑うべきは、出会いの絶対数より、自分の感じ方の癖かもしれません。
「好みの異性がいない」という感覚も、実際には相手の条件そのものだけが原因ではありません。自分の中の判断基準や、これまでの記憶の影響を強く受けています。次の見出しから、その仕組みを詳しく見ていきます。
なぜ嫌な出会いの記憶だけが強く残ってしまうのか?

結論として、人は良い経験より悪い経験を、強く記憶する性質を持っています。
バウマイスター博士らが示した「悪いことは強い」という法則
心理学者ロイ・バウマイスター博士らは2001年、幅広い場面を対象にした研究をまとめて発表しました。対象は日常の出来事から人間関係まで及びます。
研究では、悪い出来事や悪い印象は、同じ強さの良い出来事や良い印象より、記憶に強く刻まれ、消えにくいことが確認されています。
婚活でも「1回の残念な出会い」が心に居座る
婚活でも同じことが起こります。何度か感じの良い人と会っていても、1回の噛み合わない出会いのほうが強く記憶に残ります。その記憶が「やっぱりいい人はいない」という感覚を後押ししてしまうのです。
直近に会った1人の印象だけで、婚活全体を判断していないか?

結論として、人は経験全体を「最も強い瞬間」と「最後の印象」だけで評価しがちです。
カーネマン博士らが確認した「ピークエンドの法則」
心理学者ダニエル・カーネマン博士らは1993年、痛みを伴う実験を通じて、人が経験全体をどう評価するかを調べました。
参加者は、経験の長さそのものではなく、最も強く感じた瞬間と最後の瞬間の印象だけで、経験全体の評価を決めていました。この現象はピークエンドの法則と呼ばれています。
「直近のいまいちな1人」が婚活全体の印象を決めてしまう
婚活も、活動期間全体の印象ではなく、直近に会った1人の印象に強く引っ張られます。最後に会った人がいまいちだっただけで、「婚活はいい人がいない」という結論に飛びつきやすくなるのです。
「いい人がいない」という思い込みが、婚活の意欲を奪う理由

結論として、この思い込み自体が、次の出会いへの姿勢を消極的にしてしまいます。
期待が低いと、行動も消極的になる
「どうせいい人はいない」と思っていると、新しい出会いに積極的に踏み出しにくくなります。プロフィールを丁寧に読まなかったり、会話を早めに切り上げたりする行動が増えることがあります。
消極的な態度が、相手にも伝わってしまう
消極的な態度は、相手にも伝わりやすいものです。結果として本当に良い出会いのチャンスまで逃し、「やっぱりいい人はいない」という思い込みがさらに強まる悪循環が生まれます。
この悪循環に気づかないまま活動を続けると、婚活そのものへの意欲が徐々にすり減っていきます。悪循環を断ち切るには、まず思い込みの存在に気づくことが出発点になります。
「いい人がいない」の思い込みから抜け出す3つの視点

結論として、記憶や印象の癖を知っておくだけで、感じ方は変えられます。
出会った人の印象を、都度メモに残しておく
会った人の印象を、その場でひとことメモに残しておきましょう。記憶だけに頼ると、悪い印象ばかりが強調されやすくなります。
「直近の1人」だけで結論を出さない
直近に会った1人の印象だけで、婚活全体を判断しないようにしましょう。数人分をまとめて振り返ると、印象は変わることがあります。
振り返る際は、悪かった点だけでなく、良かった点も一緒に書き出してみてください。片方だけを見返すと、印象がどちらかに偏りやすくなります。
期間を区切って、感じ方をリセットする
1か月など期間を区切り、その期間の出会いだけを振り返る習慣をつけると、悪い記憶に婚活全体を支配されにくくなります。
どの視点も、特別な準備は必要ありません。小さな記録と振り返りの習慣だけで、婚活に対する見え方は少しずつ変わっていきます。
「いい人がいない」という感覚についてよくある質問
Q1. 「いい人がいない」と感じるのは、自分の見る目がないからでしょうか?
そうとは限りません。悪い記憶が強く残りやすい、心の仕組みが働いているだけの場合が多くあります。
Q2. 悪い出会いばかりメモに残すと、余計に落ち込みませんか?
良かった点も一緒に書き残すことを意識すれば、印象が悪い方向だけに偏るのを防げます。
Q3. 何人くらいと会ってから振り返ればよいですか?
決まった人数はありませんが、3〜5人分をまとめて振り返ると、1人の印象に引っ張られにくくなります。
Q4. この思い込みは、婚活を続けていれば自然に消えますか?
消えないこともあります。記憶や印象の癖を意識的に確認する習慣が、思い込みを崩す助けになります。
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記憶の癖だけでは変えにくいという人は、第三者の視点を借りるのも一つの方法です。料金とサポート範囲を無料相談で確認してから判断してください。
まとめ:答えは記憶の外にある
「いい人がいない」という感覚は、出会いの少なさではなく、記憶と印象の仕組みが生み出していることがあります。悪い経験ほど強く記憶に残り、直近に会った1人の印象で全体を判断してしまう性質は、多くの人に共通するものです。
- 調査でも、日常に出会いの機会自体はある人が多いと分かっている
- 悪い出来事や悪い印象は、良い出来事より強く記憶に残る(バウマイスター博士らの研究)
- 経験全体の評価は、最も強い瞬間と最後の瞬間だけで決まりやすい(ピークエンドの法則)
- 「いい人がいない」という思い込みが、次の出会いへの姿勢を消極的にする
- 出会った人の印象をメモに残し、複数人分をまとめて振り返ることが対策になる
「いい人がいない」と感じたときこそ、記憶の癖を疑ってみてください。次に会う人は、思っているより良い出会いかもしれません。
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